オフィス移転に際し綿密に従業員と相談する

オフィス移転に際し綿密に従業員と相談する

オフィス移転によって、従業員が物理的に通勤できなくなる場合や、今までと業務内容が大きく変わるために退職せざるをえなくなるというケースもあります。

首都圏や大都市部ならば、路線が変わっても乗換えなどで通勤できる場合もありますが、少し郊外に移転する場合や地方都市内でのオフィス移転では、これはかなり重要なポイントだといえるでしょう。

極端な例をあげれば、今までの倍以上通勤時間が増えたうえに、転職したのとおなじくらい仕事の内容が変わってしまうと、どんなベテラン社員も長く勤めていくことができなくなってしまいます。

手放したくない人材の維持も、オフィス移転の成功を担う大きなポイントです。

移転前に確認するポイント

多くの会社では、「通勤定期」の発行に必要な情報を、従業員の採用時などに取得しています。

現在のオフィスの最寄り駅に通じている路線を選択するだけでなく、特に重要な従業員がどこからどのように通っているのかを把握して、新オフィスの立地条件の参考にしてください。

現在、社員寮や社宅などを使っている社員がいる場合は、その点も考慮するのが良いでしょう。会社の都合で従業員が社宅から通勤できない、となるのは大失敗の例です。

オフィスの立地条件が改善されれば、支給している交通費の面でも、長期的なコストカットになる場合があります。

現在の業務が移転ですっかり変わってしまう、といったケースはともかく、いまの業務以外の仕事に関しては、新しく従業員を増やす、人材派遣会社を利用するなど、少なくとも新しいオフィスに慣れるまで、業務面では現状を維持できるのが良いとおもいます。

移転のせいで起こるモチベーションの低下なども、社内レクリエーションや飲み会などを利用してガス抜きを図り、できるだけ早い段階で解決できるのが望ましいでしょう。

オフィス移転は普段の業務を続けながら、更に全く別の仕事が継続するため、全て終わったら順番に有給休暇を取ってもらうなど、従業員の疲れを長引かせないのも重要です。

特に重要な社員とは面談を

大きなプロジェクトを任せても安心していられる従業員や、長く勤めてくれている社員、業績の高い営業員など、できれば手放したくない人材はどこの会社にもいます。

パート従業員のまとめ役や、什器管理を任せている方など、会社によってそれぞれですが、辞められるとしばらく困る方には、心あたりがあるのではないでしょうか。

その方が勤められなくなってしまうと、せっかくのオフィス移転が非常に高リスクなものになってしまいますし、さらに他の従業員にも、しわ寄せがかかることになってしまいがちです。

特に、専門知識が必要な会社や、特殊技能が必要な職種なら、同業の他社にその人材が流れてしまうことにより、今後の業務に大きな影響を及ぼす危険もかんがえられます。

人によっては、悪いうわさを流す、社外秘や業務内容を他社に漏らすなど、支障が出るような工作を働くこともあります。

そのリスクを回避するために、早い段階で、「オフィスを移転したい」と考えていることを率直に話し、相手の意見や移転後の業務でも同じように勤めてくれる意思があるかどうかなどを聞いておくのも大切です。

もちろん、移転後は辞める、移転なんか必要ない、と言われた場合はワガママを聞く必要はありませんが、移転や業務変更に際した退職は「会社都合」という扱いになり、多額の解雇手当が発生する可能性もあります。

できるだけ、コストやリスクを抑えたオフィス移転を成功させるには、現在勤めている従業員やアルバイト、パートなど、社内の全員が賛成できるオフィス選びも重要になってきます。

小規模なオフィスなら、従業員会議や朝礼などで告知して、意見があるひとと面談するのも解決策になります。

オフィス移転プロジェクトが本格的に動き出す時点で、新オフィスの立地条件が確定できている理想です。